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正の数Nの「整数部分はn桁」
正の数Nの「整数部分がn桁」というのは、ある数が「10n-1以上、10n未満」であることを意味します。
整数部分が1桁:1~9.99・・・(10⁰ ≦ N < 10¹)
整数部分が2桁:10~99.99・・・(10¹ ≦ N < 10²)
整数部分が3桁:100~999.99・・・(10² ≦ N < 10³)
整数部分がn桁:(10n-1 ≦ N < 10n)
たとえば、N=20.25とすると、整数部分20は、2桁です。
常用対数の不等式|n-1≦log10N<n
正の数Nの「整数部分がn桁」は、次の不等式で表せることは確認できましたね。
10n-1 ≦ N <10n・・・(ア)
ここで各辺の常用対数をとると、
log1010n-1≦log10 N<log1010n・・・(イ)
よって、
n-1≦log10N<n・・・(ウ)
以上(ア)(イ)(ウ)の式を使って、問題をどのように解いていくのか解説していきます。
例題|3⁵⁰は何桁の整数?
それでは実際に、常用対数を使って「3⁵⁰が何桁の整数か」を求めてみましょう。
3⁵⁰の常用対数をとる
まず「3⁵⁰の常用対数」をとります。
log₁₀3⁵⁰=50×log₁₀3
=50×0.4771
=23.855
log₁₀3⁵⁰を不等式で表す
23.855は、23と24の間になります。
23<23.855<24
よって、
23<log₁₀3⁵⁰<24
log₁₀10=1なので、
23log₁₀10<log₁₀3⁵⁰<24log₁₀10
log₁₀1023<log₁₀3⁵⁰<log₁₀1024・・・(イ)式と同じ形
底10>0より、
1023<3⁵⁰<1024・・・(ア)式と同じ形
したがって、3⁵⁰は24桁の整数。
この時点で「23桁なのか24桁なのか」思い出せないなら、「10≦N<102」で考えましょう。
Nの整数部分は2桁だとすぐにわかります。